平均して一日7時間以上共に過ごす職場の人たち。起きている時間の大半を過ごす職場の人間関係は、生活の質にそのまま直結します。平和な関係であれば穏やかな気持ちで過ごせるし、ギクシャクした関係であれば生活そのものがストレスに感じるでしょう。そうは言っても「職場に苦手な人は一人もいない」と話す人は少ないと思います。人が大勢集まれば、その中に気が合う人もいれば、苦手な人も出てきます。苦手な人がいるというのは当たり前とも言えますが、中には苦手な人のことで頭を悩ませ、一日中ブルーな気持ちを抱え、不眠症になる程悩んでいる方もいらっしゃいます。転職を決意した人にアンケートを実施すると、「人間関係」は必ず上位にランクされます。

あなたは今、職場に苦手な人はいますか?

・高圧的な人
・嫌味な人
・悪口ばかり言う人
・要領よく仕事をさぼる人
・職場で評価されている人…etc

苦手と感じる相手は、どんなタイプですか?

もしあなたがその人のことで毎日イライラしたり、落ち込んだり、思い悩んでいるとしたら、こんなに悔しく、勿体ないことはありません。悩んでいる方の大半は、対処や解決が出来ないから悩んでいるはずです。ここでは、苦手な人とどう向き合うか、正しい対処法と誤った対処法をご紹介していきます。

職場に苦手な人がいる、その理由は何ですか?

苦手な人に対して、はじめて「苦手」と思った時のことを覚えていますか?第一印象から苦手なケースは少なく、日々の相手の言動がきっかけで苦手意識を持つケースが多いものです。「あの人苦手」あなたがそう思いはじめたきっかけを思い出してください。あなたが何故その人のことを苦手とするのか、その原因がわかれば対処法が見えてきます。

いつも怒られてばかりで萎縮・緊張してしまう

何かにつけて怒られ、小言を言われ、時には怒鳴られる。いつもあなたを怒ってくる人と毎日顔を合わせなくていけなくなると、苦手意識を持つだけでなく、いつ相手に怒られるのではないかと相手のことばかり気になってしまうのではないでしょうか。ただ、もしかしたらそれは、怒る相手より、怒られている自分に対して嫌な苦手感情を持っているのかもしれません。

上司や周りからの評価が高く、人気者の相手に劣等感をもつ

仕事も出来て、性格も良くて、文句のつけようのない人っていますよね。そういう人は、いつでもイキイキして、明るく元気で、楽しそうに見えるでしょう。「毎日楽しそうで羨ましいな。それに対して自分は…」と劣等感を持ってしまうとしたら、それは相手が苦手なのではなく、あなたが自分に自信が持てないことが原因かもしれません。

自己アピールばかりされて気が滅入る

自信過剰とは言わないけれど、何かにつけて自己アピールばかりする人がいます。「自分が」「自分が」と自己アピールをする人は、殆どその自覚がないことが多いです。もしかしたら、あなたに「自分を認めてもらいたい」という自信のなさの表れかもしれません。

職場の苦手な人への対処法9選

相手を深く観察する

あなたに対して高圧的に、怒ってくる苦手な相手の場合、相手から怒られなくなるほど成長し、レベルアップすることが一番の解決方法です。ただし、これはすぐに出来るものではありません。すぐに対処できる方法としては、相手を深く観察することが効果的です。緊張して苦手意識を持つ相手は、なるべく見ないようにするという人は多いでしょう。しかし、相手から視線を離していると、いつまでたっても苦手なままです。

あなたを怒っている時、相手はどんな様子ですか?相手の状態を深く観察することで、苦手意識を取り除くきっかけが見つけられるかもしれません。

大声で怒鳴っている、興奮している、感情的に早口でまくし立てる…等、怒る時の相手の言動にあわせて、その時、相手の感情はどんなものなのか想像してみましょう。大声で怒鳴る人は、「自分は正しい」「自分は君より上」であることを認めさることに必死なだけかもしれません。興奮して感情的になる人は気持ちが焦って、精神的な余裕をなくしているでしょう。態度だけでなく、視線も良く観察してみましょう。目をそらす、きょろきょろ落着きがない視点は、自信のなさの表れです。

深く観察すると、相手の弱さ、不安、コンプレックスなども見えてきます。相手の弱さ、弱点が見えると、自分がどういう態度をとると、相手が不愉快になるのか、怒られる原因に察しがついてきます。

相手を観察すればするほど、相手の心理が見えるようになり、相手の心理が見えると不思議と気持ちに余裕が生まれるのです。あなたが落ち着いた気持ちで相手を観察できるようになると、緊張感や萎縮した気持ちは消え去り、苦手意識は薄らいでいるでしょう。

ストレスなく付き合える人を見つける

職場でも、利害関係を気にせず、ストレスなく付き合える友人と巡り合えることがあります。難しいことを考えずに付き合える相手がいると、例え職場に苦手な人がいても、ストレスを和らげることが出来ます。

「量より質」という言葉がありますが、質のよい良好な関係が築ける相手が一人でもいれば、気持ちが安定し、穏やかな気持ちで職場に向かえます。自分と話が合わない人に無理に合わせようとしたり、尊敬や信頼できない人を無理に信頼しようとしたりするからストレスがたまるのです。立場や年齢に関係なく、言いたいことが言い合える関係は、深く付き合うことができます。上下でなく対等に、相手のことを思いやり合える関係を築ける相手を探してみましょう。もし職場に深く付き合えそうな相手が見つからないという方は、職場以外で見つけるように心がけてみましょう。

外に目を向け、全く違う環境の中にいる人の話を聞くことは、あなた自身の視界を広げ、ストレスを軽減させるきっかけを与えてくれます。

会社は仕事に行く場所だと言い聞かせる

「会社は友達作りの場所」のように考え、仲間と群れている人がいます。しかし、会社は仕事をしに行く場所です。苦手意識を持ったり、衝突したり、人間関係がうまくいかなくなる原因は、相手との距離感が近すぎることだと言われています。職場の人たちとは適度な距離を保つように心がけてみましょう。特に苦手な人との距離は、出来るだけ取るようにしましょう。心理学では「パーソナルスペース」という言葉があります。これは、一人一人が持つ自分だけのスペース、自分の縄張りです。パーソナルスペースに土足で踏み込まれると、自分のスペース(縄張り)を侵されたと感じ、不愉快になるのです。

会社の人たちとの距離は「社会的距離」と言われ、身体や手が触れ合わないけれど、会話が成り立つ1~3mが最適だと言われています。「苦手」と感じるのは意識ですが、物理的な距離を変えることで、意識も変わってくるでしょう。

相手と離れたら、相手のことを考えない

苦手な人のことは考えたくないはずなのに、苦手意識が強いほど、相手のことが頭から離れず、相手がいない場所でもその人のことを考え、イライラしたり、悩んだり、不愉快になることがあります。これでは、あなたの大切な時間を無駄にしているだけでなく、苦手な相手に対する苦手意識が増幅してしまいます。離れている時間も苦手な相手のことを考え不愉快になるのは、相手のせいではありません。それはあなた自身が自分自身をあえて不愉快にしているだけです。離れている時間に、苦手な相手のことが頭に浮かんだら意識して他のことを考えるようにしてください。

出来れば、考えたら笑顔になるような楽しく明るいことを考えましょう。人の頭の中は、ポジティブなこととネガティブなことは同時に考えられないようになっているそうです。ネガティブになると、ネガティブ一色になってしまいます。どうせならポジティブ一色にしていきましょう。

極力接点を持たないようにする

苦手な人を観察しよう、理解しようと思っても、うまくいかないこともあります。そんな時は、無理に苦手意識を払拭しようとしないでください。仕事をする上で、必要最低限のコミュニケーションは維持する必要はありますが、それ以外には極力接点を持たないようにしましょう。

無理に「苦手意識を克服しなれば」「相手を理解しなければ」と自分に課せると、それが出来ない時に自分を責めてしまい、その原因を作った相手に対する苦手意識が増す可能性があります。観察する余裕が持てない状態で、苦手意識のある人と接点を増やすと、接点が増えるほどに苦手意識が強まってしまいます。また苦手な相手のことが話題に出るような人との会話も、極力減らすといいでしょう。必要最低限のコミュニケーション以外は、苦手な相手のことを考えずにいられる環境づくりが効果的です。

相手にも親兄弟がいると考える

苦手な相手でも、親や兄弟がいると思いましょう。既婚者であれば、夫や妻、子供の親であると考えてもいいでしょう。親兄弟、夫や妻、子供がいるということは、その人を大切にしている誰かがいて、その人自身も大切にしたい誰かがいるということです。それはあなたを大切にしてくれる人や、あなたが大切にしたい人がいるのと同じこと。

そう考えると、苦手な相手も自分と変わらない誰かの家族であることがわかります。あなたの精神状態にまだ余裕があるのであれば、そこに気が付くだけで苦手意識は和らぐでしょう。

理解してくれる人に弱音を吐く

「苦手な人がいて、一緒にいると疲れてしまうんだ。」と、ポロっと弱音を吐いてみましょう。もちろん弱音を吐く相手は誰でもいいわけではありません。すでに信頼関係が築かれていて、むやみに他言しない人がいいでしょう。ただ話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることってありますよね。弱音を吐く時に意識したいことは、出来るだけ苦手な人の悪口にしない言葉を選ぶことです。

ストレスが溜まっている、落ち込んでいる…と自分の状況を話すのは発散になりますが、「あの人最悪」など、相手の悪口になってしまうと、ストレスや苦手意識が増してしまうことがあります。悪口を話している間は、ずっと苦手な相手のことを考えているし、不愉快な場面を思い出しているということ。それでは、イライラも落ち込みを何度もリピートして、より強く自分に印象付けてしまうことになります。

また、悪口というのは聞いてくれる人にとっても心地良いものではありません。「職場で苦手な人はどんなタイプ?」という質問に、「人の悪口を言う人」と答える人は多いです。気持ちを吐き出すことを「愚痴」と言いますが、弱音を吐くのと悪口を言うのでは、あなた自身はもちろん、聞いてくれる人の気分が大きく変わります。

自分とは「違う」と認める

苦手な理由は様々ですが、苦手な相手ほど自分を知る機会を与えてくれる人はいません。なぜなら、「苦手になる」のは、相手に原因があるのではなく、自分自身の中にあることが多いからです。

例えば、感情的に怒鳴ったり、怒ったりする相手が苦手な場合、あなた自身は他人に感情的になることを「いけないこと」とし、罪悪感や嫌悪感を抱いているのではないでしょうか。

自分が「それはダメ」とルール付けしていることを、そのルールの枠を平然と超えて行動している相手に苦手意識を持つのです。

でも、考えてみてください。あなたの「それはダメ」のルールは、あなた自身が決めていること。同じように相手には相手のルールがあるはずです。苦手な人というのは、ルールの基準が違う人、自分とは違う考え方や価値観を持っているということです。相手の言動が理解できなくても、「違う」と認めると理解できないことに納得できます。相手があなたを理解してくれない時にも、「違う」と認めることで、「理解できなくて当然なのだ」と納得できます。人は納得すると、気持ちが落ち着いて穏やかになれるものです。

好きなことを見つける

好きなことをして、心が満たされている時間が多い人は、人間関係で嫌なことがあっても、上手に交わすことが出来ます。人間関係のゴタゴタや、ネガティブな感情をいだいているのは、誰でも気持ちが良いものではありません。生活の中に、夢中になれる好きなことを見つけると、意識が好きなことに集中します。好きなことは、仕事上のことでもいいし、プライベートなことでも構いません。

例えば、あなたがスーパーで果物のみかんを3つ買ったとしましょう。家に帰って食べようとしたら、3つの内の1つが腐っていたら気になりませんか?「勿体ない」「どうして」「ひどい」とお店に行って交換して欲しくなるかもしれません。しかし、みかんを一箱買った時はどうでしょうか?一箱の中に、一つ腐ったみかんがあったとしても、それほど気にせず「まっいっか」と流せるのではありませんか?それと同じように、あなたの中に好きなことが多ければ多いほど、苦手なこと、嫌いなことがあっても流せるようになります。

この方法は、苦手な人だけでなく、人間関係すべてを円滑にしてくれますので、是非「楽しい」「嬉しい」と思える好きなことを見つけてください。

まとめ

私たちは生きている限り、他人と何かしら関わって生きていきます。そこに人との付き合いがある限り、苦手な人も必ず現れます。そして、一度苦手意識を持ってしまうと、それを覆すのは簡単なことではありません。そうはいっても、苦手な人がいる時の心地悪い気分は、出来るならば手放したいものです。少しでも自分の気持ちを楽にしたいのであれば、それは相手を変えることでも、環境を変えることでもなく、自分の気持ちの持ち方、視点を変えることです。

ここでご紹介した対処方法を、さっそく実践してみませんか?それは誰のためでもなく、あなた自身のためになるはずです。

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