転職が決まった日、仕事が決まってほっとした安心感と喜び、新しい環境に飛び込む期待と不安、様々な感情が入り混じって、ワクワクドキドキしたのではないでしょうか。「今度の仕事では、どんな人と出会い、どんな経験が出来るのだろう。」新しい仕事がスタートするまでの期間、頭の中でイメージを膨らませたことでしょう。人は「未知」のものに出会う時、少なからず空想をするものです。例えば、食べたことがない料理を食べる時、「どんな味だろう?」と考え、その見た目や匂いから「多分あんな味のハズ」とイメージをしています。新しい仕事がスタートするまでには、漠然としたイメージが出来上がっています。

多くが転職で後悔を経験

実は、転職先で仕事をスタートさせたばかりの人に話を聞くと、多くの人が転職したことを後悔したり、前職が恋しくなったり、「本当にこれで(転職して)よかったのだろうか」と疑心暗鬼になってしまうようです。もし、あなたも不安を抱え、疑心暗鬼になっているのだとしても、心配はいりません。それはあなたに限られたことではないのです。

人は予めイメージを描いておくと、無意識にイメージと現実との違いを精査しようとします。思い描いたイメージと違うことを見つけると、「あれ?」と不安になる。そして「こんなはずではなかった」と落胆している。違いますか?

生まれて初めて珈琲を飲んだ時のことを思い出してください。大人たちが飲んでいる珈琲に興味を持ち、ワクワクしながら飲んだものの、恐らく初めて飲んだ時は、多くの人が「にがいっ!!」と感じます。大人たちが美味しそうに飲んでいる珈琲はこんな苦いものだったのか…と。予め頭の中でイメージしていた「美味しい」とは、大きく違っていたかもしれません。

珈琲好きの人は多いですよね。毎日欠かさず飲む人も少なくありません。初めて飲んだ珈琲は苦く、とても「美味しい」と思えなかった人も、珈琲好きになっていたりします。繰り返し飲むうちに「苦い」が「美味しい」に変わり、珈琲の深い味わいに気づいていくのかもしれません。

転職先で今あなたが抱えている疑心暗鬼な気持ちも、もしかしたら珈琲と似ているかもしれません。今は不安ばかりがクローズアップされていたとしても、ある日ふと気づくと、今の職場が「好き」になっているかもしれませんよ。

なぜ、転職を後悔しかけているのか、その原因は?

予め転職先に描いていたイメージは、初日までは漠然としたものであったはずです。しかし、仕事がスタートし、実際に働きはじめると、少しずつ鮮明に現実が見えてくるものです。この「見え始めた時」こそ、無意識に頭の中でイメージと現実を精査し、後悔しやすい時期なのです。では、具体的に何故後悔してしまうのか、その原因を探っていきましょう。

前職より労働時間が長い

労働時間は、必ず事前に確認するチェック項目です。残業が多く、プライベートな時間が確保できないことが、転職するきっかけになった人がいるかもしれません。そんな方は前職より労働時間が短くなることを条件に、転職を決めたことでしょう。しかし、実際働き始めると、予想以上に残業が多くて、前職と変わらない、前職よりもっと労働時間が増えた…ということも。事前に「繁忙期だけ」「決算の時期だけ」と聞いて、転職に踏み切ったのに、毎日が残業だらけ…となると、「こんなはずではなかった。」と思ってしまうのも当然です。

前職より雰囲気、人間関係が良くない

新しい職場では、人間関係も未知の世界です。一人一人の性格や人間性を理解するには、時間が必要です。また、職場によって「社風」があり、考え方も常識も、雰囲気も前職とは異なります。周りの人たちが話しかけづらい雰囲気だったり、誰も話かけてくれなかったりすると、不安になります。不安になって周囲全体を見ても、社員同士のコミュニケーションが少なく、ギクシャクした人間関係に見えると「自分はこの職場でやっていけるのだろうか」と不安になってしまうでしょう。

単純に慣れていないから不安

例え前職と似た職種を選んで転職していたとしても、組織が変われば社風も変わり、仕事のやり方や上司との関わり方も…殆ど全てが変わります。「環境」「人間関係」「仕事の進め方・やり方」…全てが一新され、慣れない環境に身を置くと、一日中心身が張りつめ、緊張状態にいるので、息苦しさを感じる人もいるかもしれません。慣れない時期は、仕事を終え、職場を後にした瞬間、どっと疲れが出るものです。そんな時「自分はこの職場に慣れる日が来るのだろうか。」と不安になります。

周りと比べて劣等感を感じる

新しい職場では、例え前職と同じ職種で転職したとしても、組織によって指示系統や進め方が変わってきます。仕事がスタートしても、これまで身体や頭に染みついた感覚を抑え、自由に身動きが出来ません。周りの様子を伺い、一つ一つ確認を取りながら、いつも以上に慎重で手探りに近い状態になるでしょう。そんな時、同僚をはじめ周りにいる人たちがテキパキ仕事をこなしている姿を見ると、自分だけ取り残されているような、劣っているような気になってしまうことがあります。

前職の良さに気づく

新しい職場が少しずつわかってくると、前職で身に付いた「当たり前」と、この職場で「当たり前」とすることの違いが見えてきます。仕事の進め方、会議のやり方・内容、チームワークなど、全てが前職よりやりやすいとは限りません。「やりにくいな」と感じることは、前職と比較して感じるものです。新しい職場でのマイナス点を見つけた時、それまで気づかなかった前職の良さに気づくのです。

それでも、もし後悔してしまったら?

ネガティブな後悔の気持ちは、どうすれば前向きな気持ちになれるのでしょうか。ここでは、いくつかの解決策をご案内します。

やりがいを見つける

新しいものだらけに囲まれて不安な時は、将来への期待よりも、過去への未練が勝ることがあります。そんな時は、今いる環境、新しい職場で「やりがい」を見つけてみましょう。それは、小さなことでも構いません。例えば、目の前の仕事を一つ一つ覚え、やり遂げること。慣れないうちは覚えることがたくさんあります。一つずつ覚え、一人でやり遂げられるようになると、自信につながります。

10年後のキャリアプランを描く

「やりがいを見つける」に合わせて、具体的なキャリアプランを描いてみましょう。「キャリアプラン」と聞くと、難しく考えてしまう人もいますが、「理想の自分」を描けばいいのです。10年後の自分は、どのように活躍していたいですか?例えば、「マネージャーやリーダーとして活躍していたい。」「専門的な知識や技術を身に着け、専門性ある仕事で活躍していたい。」等、自分が理想とする自分をイメージしてみましょう。理想の自分がイメージできたら、次は「理想の自分になるためには何が必要か?」が見えてきます。リーダーとして活躍したいのであれば、「自分のことだけでなく、常に全体のことを考えながら仕事をする、リーダーとしての視点を持つ。」専門性ある仕事であれば、「知識とスキルを身につけ、資格を取得する」と具体的と「やるべきこと」が見えてきます。目の前に「やるべきこと」がはっきり見えると、人の気持ちはやる気が増し、前向きになります。

転職を決意した時のことを思い出す

転職を後悔している今のあなたも、転職を決意した時は喜びと期待にワクワクしていたはずです。前の職場で働き続けるよりも、転職したほうがより自分にプラスになると考えていたはずです。「このまま働いていても、自分の成長につながらない」「ここで働くのは、肉体的にも精神的にもストレスが溜まりすぎる」それぞれに理由は違っても、慣れた環境を捨ててでも新しい環境に飛び込もうとしたことは事実です。転職を決意した時のことを思い出してみましょう。どうして転職しようと思ったのか、その理由を思い出すことで前向きな気持ちになれるかもしれません。

内定をもらった瞬間の喜びを思い出す

転職をすることが特別でなくなった今の時代ですが、それでも新しい環境に飛び込むのは、勇気と覚悟が必要です。中には、転職したくても、内定が貰えず転職を諦める人もいるでしょう。新入社員として入社する時と違い、転職者を採用するケースでは、スキルと可能性が問われます。つまり、内定がもらえるということは、自分のスキルや可能性を認められたということ。内定の結果を待っていた時のドキドキ感と、貰った後の喜びの気持ちを、今一度思い出してみましょう。転職できたということは、あなたは確かに認められたのです。

とりあえず1年は死ぬ気で頑張ると宣言する

「前の職場が恋しい」「転職しなければよかったのかもしれない」このような後ろ向きの考えは、とりあえず頭の隅に追いやって、期間を決めて死ぬ気で頑張ると宣言してみましょう。「結果は後からついてくる」という言葉があるように、新しい職が自分に合うのか、それとも合わないのか、それはやってみなければわかりません。合う・合わない、出来る・出来ないという答えを今決めるのは時期早々です。今のあなたにとって、欲しい結果は「転職してよかった」と安堵し、満足している自分の姿でしょう。良い結果を出すためには、立ち止まって思い悩んでいるだけなく、行動することが必要です。もし、一年という期間がとても長く感じられるのであれば、一か月、三か月、半年…と、期間を短く設定しても構いません。とりあえず、目の前の出来ることを一つずつ乗り越えていくことに集中しましょう。

まとめ

ここでは、転職した人が後悔する原因と対処方法をご案内してきましたが、もちろん「後悔しない転職」が一番理想的です。「今の会社がいや。とにかくやめたい。」「もっと楽に働ける職場に行きたい。」「もっと休みが欲しい。お金が欲しい。」「どこでもいいから、転職先を見つけたい。」転職で後悔する人の多くが、このように安易な思いつき、一時の感情で転職をしています。思いつきや一時的な感情で突っ走る時というのは、事前確認も甘くなりやすいのです。しっかりと確認をしないまま転職すると、「こんなはずじゃなかった」という後悔に陥ります。

例えば同じような職種、業種に転職するにしても、組織が変われば業務内容も変わります。給与や休日、福利厚生なども、詳細を確認しないとわかりません。しっかりと確認しないまま「前の職場と同じだろう」「前の職場よりいいはず」と思い込んでしまうと、思い込んだイメージと現実のギャップに苦しむことになるのです。転職が当たり前になったと言われる今の時代ですが、仕事が変わるということは、あなた自身の生活が変わる。そして何より、将来が変わる大きな事なのです。転職する時に大切なことは、後々後悔をしないように転職をすることかもしれませんね。転職を考えた時には、改めて今の会社を見直す時です。しっかりと見直した上で、それでも「転職したい」という気持ちが変わらないのであれば、その時は行動する時です。転職先の情報をしっかりとリサーチし、労働条件や業務内容だけでなく、どんな人が働いているのか、どんな社風なのか、広い視野をもって、じっくりと検討して決めましょう。

 

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