転職活動において大切なのは「自己分析」や「企業分析」「マッチング」だということをこれまで説明してきました。これってビジネスに置き換えると、「自社の製品を分析」していくマーケティングの過程と同じだと考えられます。売り込み先の企業が決まれば、商品の企画書、またはカタログを作成することになりますよね。転職活動では、これにあたるのが「職務経歴書」です。企画書を受け取った企業(応募先)は、その企画書(職務経歴書)を見て「プレゼンテーション(面接)の場に呼ぶべきかどうか」という視点を持ちつつ目を通していきます。つまり職務経歴書は「面接の機会を与えてもらうために作成する、自分のプレゼン資料」なのです。
このような考え方をするだけで、あなたは採用担当者に響く書類が必ず作れるようになるはずです。書類通過率をぐっと高めることができるでしょう。ここでイメージしていただきたいのですが、採用担当者にはあなたが送るほかに、膨大な数の職務経歴書が送られてきます。そこで、あなたが「自分を売り込むための書類」を作成するうえで、絶対に意識すべきことがあります。それが「適量」と「見やすさ」です。一通の職務経歴書を見る時間は約2分と言われています。それが10枚近い量の多すぎるものや、レイアウトがぐちゃぐちゃでどこに何が書かれているか分からないようなものであれば、まず読んでもらえません。あなたがどれだけ時間をかけて書いたものであっても、10秒で見切られてしまい、読まれずに捨てられるということが、どの企業でも起きます。2分という時間から目を通せる量を逆算すると、職務経歴書は、だいたい1枚半〜2枚程度が適量でしょう。3枚から「多い」という印象を受けられてしまうケースが多いです。さらに見やすさを意識した場合、手描きよりパソコンで制作したほうが確実に読みやすいです。文字の大きさはWordで9ポイントぐらいを目安にしてください。票や段組み、小見出しを入れて、分かりやすいレイアウトにしましょう。

職務経歴書の作成時に絶対に考えてはいけないこと

転職活動は想像以上に労力がかかるもの。だからこそ考えがちなのですが、絶対に考えてはいけないことがあります。それは複数企業で書類を使い回しして効率化させようとすること。企業によってニーズはさまざまです。だからこそ、その企業に合った修正なり、書き直しが必ず必要になるのです。やりがちなのが、一つの職務経歴書を何も考えずに複数の企業に出すこと。これは絶対におすすめしません。企業ごとに求める人材が異なるので、それぞれに対応が必要なのです。たとえば、「防水携帯を買いたい」と考えいる人に対して、iPhoneのカタログを見せたり、ワンセグ機能について説明されたカタログを見せても、防水機能について書かれていなければそのカタログはゴミ箱行きです。転職に話を戻すと、営業経験を求めている企業に対し、事務経験ばかりアピールしても意味はありません。前の項で説明した企業分析と自己分析をもとに、企業ニーズにあった内容に、その都度書き直しをしていくことが必要です。

盛り込むべき内容には一貫性を

職務経歴書には、職務経歴、スキル(生かせる経験・知識・能力)、自己PRを盛り込むのが定番です。採用担当者が応募者の職務経歴書を読んでいく流れとしては、まず職務経歴を読みます。それからもう少し深く理解しようと思えば、スキルをチェックし、追加の情報として自己PRを読む、というのが一般的です。採用担当者が最も興味を示すのが職務経歴で、ここが過不足なく、分かりやすく書かれていることが最低必要です。職務経歴は主役で、その他は、主役をより魅力的に見せる告知や脇役と考えても良いでしょう。

スキルは接点を意識して書く

スキル(生かせる経験・知識・能力)や資格は企業との接点を意識して書きます。後の項目で詳しく書きますが、ここに企業が求めるものとあまりにもかけ離れたスキルが書かれてあると、企業は「なぜ、ウチの会社なの?」と疑問を持つか、興味を失ってしまいます。自分の経験や能力の中で、企業が必要とするようなもの、つまり企業ニーズとマッチしたスキルに焦点を当てて書いていく必要があるのです。たとえば、映画の告知を想像してみてください。「〇〇が主役の映画」という記述だけでは、その人のファンではない限り、「ぜひ見たい」とは思いにくいでしょう。そこに「こんな見どころがあります」という情報があってこそ、見たいという意欲がわくものです。

エピソードを添えてよりイメージしやすく

最後に自己PRでは、職務経歴やスキルの欄で書いたことに厚みを持たせるようなエピソードを盛り込むと良いでしょう。営業職であれば、スキル欄に書くこともありますが、基本的に自己PRに書くと思っておいてください。たとえば、コミュニケーションスキルがあるのであれば、どんなところで誰を相手に、どのようにしてそのスキルを焼く立ててきたか?ということを具体的なエピソードを交えて盛り込んでいくのです。そうすることで、職務経歴に書かれたことがイメージしやすくなります。つまり自己PRはあなたの経歴を補足する脇役なのです。たまに自己PRに力を入れすぎてしまい、ぎっしりと書いてしまう人がいますが、あくまで職務経歴で伝えきれなっかことなどを補足するものと考えてください。脇役が目立ちすぎては、せっかくの話も台無しになってしまいます。

フォーマットは編年体式で決まり

職務経歴書のフォーマットは基本的に時系列で職務経歴を書いていくオーソドックスな「編年体式」をおすすめしています。編年体式は、時系列でキャリアを積んだ過程が書けるので、成長度合いを見せやすい特徴があります。一部の企業では、アピールしたいポイントを冒頭にまとめて書く「キャリア式」というものが求められることもありますが、特に指定がない限り、編年体式で書いた方が良いでしょう。というのは、現状ほとんどの応募者が編年体式で書いているからなのです。採用者側は何人もの応募者の職務経歴書を並べて見ますので、一人だけキャリア式となると「見づらい」と感じてしまうリスクがあるのです。
キャリアが複雑な場合はインデックスを付ける編年体式のデメリットは、キャリアが複雑な場合、キャリアの「核」が見えづらくなってしまうことです。たとえば、キャリアが長い人は、「営業職を5年やって事業企画を2年、経営企画を1年やった後、営業に戻り1年経った」など、様々な職務を経験していることが少なくありません。このようなケースの場合、系列で見せられても、パッと理解することができないのです。こうゆう人には、インデックス的な役割である「職務要約」を添えるようおすすめしています。先の例を職務要約に落とし込むと「営業の経験が6年、事業企画・経営企画の経験が3年あります」となります。この記述があれば採用者側は「営業中心で、企画系の経験もある人」と認識でき、営業職のポジションを募集しているのさとすれば、営業の項目を中心に見ていくことができます。

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